お知らせ スッキリわかるSQL入門 第3版 著者ブログ

3/29発売 『スッキリSQL 第3版』の改訂点&ポイント!

こんにちは。いよいよ春めいてきましたが、職業柄、春が近づくとドキドキバタバタしてしまう、スッキリわかるSQL 著者の中山です。

そんな中山の手元に、さきほど『スッキリわかるSQL入門 第3版』の見本1が届きました! 

既に印刷所ではブンブン印刷&製本が進んでいるはずなので、よほどのことがない限り、3月29日には全国書店&ネット書店で入手可能になります。

なお、書籍の「○月○日発売」というのは、実際には目安でしかなく、実際に店頭に並ぶ日付は物流の関係で多少前後します。ネット書店様は、公式発売日からの発売となることが一般的ですが、リアル書店様は「在庫が入荷すればそのまま並べて売り始める」のが一般的なため、一部の書店(特に都心の大型書店様など)では公式発売日の数日前から購入可能な場合があります

見ての通り、第3版の表紙イラストには、10周年記念感謝祭でもちょっぴりご紹介した「あらあらうふふ系DBA」、立花いずみさんが登場。個人的には、第2版表紙イラストの「ひょっこり DBMSはん」も好きだったのですが2、紙面の中ではDBMSちゃんも健在ですのでご安心ください。

スッキリスト秘話(3) 立花いずみ 編

こんにちは、スッキリシリーズ著者の中山です。 10月1日から11月末まで開催中のスッキリわかるシリーズ10周年記念祭、調子にのって「週次で裏話紹介します!」なんていってしまったことを早くも後悔しはじめ ...

 

本日の見本到着を記念しまして、このブログでは第3版の「改良点」をお伝えして参ります!

 

「テーブル設計」解説の改訂

第3版の強化ポイントとしてまず挙げられるのは「第12章 テーブルの設計」です。具体的には、特にボトムアップアプローチに関する解説を増やし、論理設計段階での「抜け漏れがない設計をめざす考え方」をより自然に学んで頂けるシナリオとしました。実は第2版でも(練習問題として)トップダウン・ボトムアップは簡単に紹介しておりましたが、さほど強調していなかったため、実務や「基本情報処理試験」などで問われる設計アプローチについてより詳細に説明することにした次第です。

 

「正規化ドリル」新登場!

DB設計に関係して苦手とする方が多いのが「正規化」。「なんかイマイチ自信もてない。簡単な問題からはじめて、飽きるぐらいガンガン解いて、自信をつけたいなぁ...」と感じる方も多いはず1ということで、今回、34問もの正規化問題を追加しました!2

この「正規化ドリル」、実はちょとだけ「こだわり」があるんです。

まずは「第2→第3」、次に「第1→第2」、最後に「非正規→第1」

よくある「正規化の練習問題」って、最初に「非正規形」の設計が与えられて、「これをまず第1正規形に、次に第2正規形に、最後に第3正規形にしなさい」的な問題が多いように思います。ただ、若かりし日の中山は、これ頭からつまづいて頓挫しちゃったんですよね...。

人によって感じ方は違うかも知れませんが、「非正規→第1」って、個人的には正規化の中でも一番難しく感じるんです。一方、「第2→第3」とかは、なれてくると「雰囲気」とか「感覚」でできちゃう人も多くて、やればやるほどドンドン慣れて行くイメージがあります。

そこで、スッキリSQL3版の正規化ドリルは、まず「第2→第3」だけしなさいという問題が山盛り出るんです。「もう、わかったから。飽きたから!」と思うぐらいまで、第2を第3に変換していただいたら、次にやっと「第1→第2」の問題が出てきます3。最後に「非正規→第1」に取り組む頃には、もうあなたの「正規化脳」はかなり出来上がっているはずです。

 

ユーザービューを読み取る楽しみ

そのような正規化の基礎問題のあと、はじめて「非正規→第1→第2→第3」という通しでの応用問題に取り組む流れにしてあるのですが、非正規形よりもっと前の段階である「ユーザービュー」(既存画面や帳票)からのデータ項目の読み取りも含めて練習していただけるようにしました。

たとえば、以下のような「現行のアプリ画面からデータ項目を読み取り、そこから非正規→第1→第2→第3」と進められる問題をはじめ、合計6問の応用問題を用意しています。

 

そのほか、シンプルなものから、かなりマニアックなものまでご準備したので、きっと先輩方にもお楽しみいただけると思います4

dokoQLが進化!

そしてそして。既にプレスリリース等でもご案内しましたが、第3版の発売に合わせ、dokoQLが大幅に進化しました!

今回でv3となったdokoQLですが、バックエンドのサーバー構成・フロントエンドUI・認証認可機構も含めてまさに全面改訂です。SQLの部分実行など含めて、今までご要望いただいた機能も盛り込んでいますので、お楽しみ頂けたら幸いです。

なお、「スッキリわかるSQL入門 第3版」の掲載コードの片隅には、QRコードが併載されています。こちらにスマホカメラをかざしてリンクを辿って頂くと、すぐにdokoQLにジャンプしてSQLを実行することができる仕組みとなっていますので、ぜひよりスムーズに学習をすすめていただけたら幸いです。

 

その他、細かい改良が盛りだくさん!

ご存じのとおり、SQLという言語自体は既に成熟していて、比較的変化も穏やかです。特に、本書の主な対象読者である「はじめてSQLやRDBを学ばれる方」に関係する部分については、SQL仕様に大きな変更はありません。

しかし、DBMSのバージョンアップにあわせて機能が変化した部分などもあるため、付録の「SQL方言リファレンス」などを更新しているほか、ご好評「エラー解決虎の巻」も地味に充実化を図っています。

その他、文章自体を読みすすめやすくしたり、より学習をスムーズにするために解説順序をいくつか入れ替えたり、「たとえ話」などを挟んで学習難度の勾配をなだらかにしたり...そんな地味で地道な改良は数百箇所以上5

これからもスッキリSQLは、少しでも学び手の方とDBとの素敵な出会いのお役にたてるよう、改良を続けて参ります!

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注意ポイント

スッキリわかるSQL入門は、出版物流が停滞しやすい「年度末」に出版されることもあり、発売直後に店頭在庫が急激に枯渇するリスクがあります。法人・学校様でのご利用の場合等、「予約注文」や「法人一括購入窓口」のご利用のご協力をよろしくお願い致します。詳細はこちらをご参照ください。

 

 

  1. 私自身、人生初めての昇進試験で出された正規化の問題を「白紙で出した」人間なのでよくわかります
  2. 第2版では「ドリル222問つき」だったのに、第3版が「ドリル256問つき」、かつ、総ページ数512ページなのは、きっとたぶんおそらくなにかの偶然です、メイビー。
  3. これらの問題は「第2までの変換」をして終了でも構いませんが、もし「第2→第3をもっとドリルしたいなぁ...」という方はさらに続けて第3まで変換をしてみることも可能です。
  4. データモデリングって、「こうじゃない?」「おぉ、そういう考え方もアリやなぁ...」っていう会話も楽しいんですよね。誰かと対話しながらドメインに対する理解を深めていく面白さや充実感を体験してもらえると、著者としては嬉しい限りです。
  5. 「これ言われないと絶対気づかないだろ」というものも含め盛りだくさんなので、「サイゼリヤのキッズメニューまちがいさがし」を秒で制覇しちゃうあなたは、2版と3版を両方お買い求めいただけたら幸いです

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