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環境変数の設定方法(Windows)

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環境変数とは

環境変数とは、OSに保存するさまざまな設定値をいいます。OSに保存するため、コンピュータ上で動くすべてのプログラムが共有して利用することができます。

環境変数はその項目名と値のペアで管理されます。たとえば、「COMPUTERNAME」という項目の環境変数には、そのPCに付けられた名前が値として保存されています。

項目名 値の例
COMPUTERNAME MY-WIN10PC

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Windowsの環境変数

Windowsには、システム環境変数とユーザー環境変数の2種類があります。システム環境変数には、そのPCを利用するすべてのユーザーが共有して利用する値が記録されています。ユーザー環境変数には、それぞれのユーザーごとに個別の設定が記録されています。

よく使われる環境変数として、プログラムがインストールされた場所を示す「Path」や、一時保存ファイルの保管場所を示す「TEMP」などがあります。システム環境変数とユーザー環境変数の両方にこれらの設定値が保存されているので、同一のPCを利用するユーザー全体や、ある特定のユーザーそれぞれで「Path」や「TEMP」を使い分けることができます。

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Javaプログラム開発における環境変数

Javaのプログラム開発に関連する環境変数には、「JAVA_HOME」と「CLASSPATH」があります。

「JAVA_HOME」には、JDKがインストールされた場所(パス)を記録しておきます。この環境変数は、Javaを利用するアプリケーションが参照する場合があります。「CLASSPATH」は、JVMがJavaプログラムを実行する際、クロスローダーというしくみによって必要なクラスファイルを探し出すために利用されます。

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環境変数のルール

環境変数を設定する上でのルールは次のとおりです。

  • 1つの環境変数に複数の値を設定する場合、各値の区切りには「;」(セミコロン)を使う。
  • 1つの環境変数に複数の値が設定されている場合、優先度は並び順となり、利用時には前から(設定画面の一覧では上から)順に検索される。

また、既に設定されている環境変数を不用意に上書きしてしまうと動作に悪影響を及ぼす可能性があります。システムが内部で使っていたり、会社や学校で設定されている場合がありますので、必ず事前に書き換えても問題がないかを確認しましょう。

それでも既存の環境変数を編集する必要がある場合には、まずは既に設定されている値の後ろに自分の設定する値を追加してみましょう。既存の設定が優先されるため、影響をある程度抑えることができます。

優先度の低い追加では動作しない場合、先頭(既存の設定よりも前)に追記して動作を確認しましょう。その場合は、既存のプログラムにも影響を与える可能性がありますので、自身で動かしたいプログラム以外についても動作を確認する必要があります。

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環境変数の設定画面を起動する

Windows10では、画面左下のスタートボタンをクリックし、「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」を選択します。

コントロールパネルが開いたら、「システムとセキュリティ」をクリックします(下記画面は表示方法が「カテゴリ」の場合)。

「システムとセキュリティ」が表示されたら、「システム」をクリックします。

「システム」が表示されたら、左側の一覧から「システムの詳細設定」をクリックします。

「システムのプロパティ」が別ウィンドウで表示されます。「詳細設定」タブにある「環境変数」をクリックすると、環境変数の設定画面が起動します。

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環境変数の設定

画面はユーザー環境変数(画面上)と、システム環境変数(画面下)に分かれています。どちらの環境変数を設定する場合でも、新しい環境変数を登録する場合は「新規」を、既存の環境変数を変更する場合は「編集」をクリックします。

新規に環境変数を作成する場合は、環境変数名と、登録する値を入れて「OK」をクリックします。

既存の環境変数を編集する場合は、どの環境変数を編集するかを一覧より選択して「編集」をクリックすると、既に設定されている値の一覧が表示されます。下記画面には、環境変数「Path」に複数の値が設定されている状況が表示されています。

この画面上で、既存の値を選択して編集したり、新しい値を追加したり、値の優先度(並び順)を上げ下げすることができます。

最後に、開いたすべての設定画面を閉じて、設定をPCに反映させましょう。

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